秋は「年末に向けた準備」を始める時期です(事務所だより 令和8年10月号)

朝晩は少しずつ涼しくなり、熊本でも秋を感じる季節となりました。日中との寒暖差も大きくなりますので、体調管理には十分お気をつけください。
さて、10月に入ると今年も残すところ3か月です。
年末が近づくと、年末調整や確定申告の準備など、税務に関する予定も増えてきます。「まだ10月だから」と思わず、少しずつ準備を始めておくと年末年始がぐっと楽になります。
■ インボイス「2割特例」の適用期間に注意
インボイス制度をきっかけに免税事業者からインボイス発行事業者になった方には、消費税の納税額を売上にかかる消費税額の2割とする「2割特例」が設けられています。
この2割特例は、令和5年10月1日から令和8年9月30日までの日の属する課税期間が対象です。
そのため、「9月30日で全員一斉に2割特例が終わった」というわけではなく、個人事業者・法人それぞれの課税期間によって、実際に最後に適用できる申告時期が異なります。
また、2割特例終了後には、通常の計算方法のほか、要件を満たせば「簡易課税制度」を選択できる場合があります。
消費税は選択する計算方法によって納税額が変わることがありますので、該当する方は早めに確認しておきましょう。
■ 年末調整の準備もそろそろ始まります
毎年11月から12月にかけては、年末調整の時期となります。
従業員の皆さんには、
・生命保険料控除証明書
・地震保険料控除証明書
・住宅ローン控除関係書類
・国民年金保険料の控除証明書 など
年末調整に必要となる書類が届き始めます。
「届いたけれど、何の書類かわからない」という場合でも、捨てずに保管しておいてください。
事業主の皆様も、従業員への書類配布や回収を早めに進めておくと、年末の慌ただしい時期に余裕を持って対応できます。
■ 個人事業者の方は、今年の利益を一度確認しましょう
個人事業者の方は、1月から9月までの帳簿を整理して、今年の売上や利益がどのくらいになりそうか確認するのに良い時期です。
特に、
「昨年より売上が大きく増えた」
「大きな設備投資を予定している」
「今年は利益がかなり出そう」
「消費税の納税額が心配」
といった方は、年末までにできる対策がないか早めに検討しておきましょう。
12月末になってからでは間に合わないものもあります。
節税は「税金を減らすために不要なものを買う」ことではなく、必要な支出や設備投資の時期を適切に考えることが大切です。
■ 熊本の秋、実りの季節です
熊本では、お米や野菜、果物など、秋の農産物が豊富な季節を迎えます。
農業をされている方にとっては収穫・出荷で忙しい時期ですが、年末が近づくにつれて農業所得の計算や棚卸しなどの準備も必要になってきます。
JAの取引明細、肥料・農薬・資材などの領収書、農機具を購入した際の請求書などは、まとめて保管しておきましょう。
通帳やJAの取引明細なども早めに整理しておくと、確定申告時期の負担を減らすことができます。
■ 今月のひとこと
今年も残り3か月。
税金のことは、年末になってから考えるよりも、10月・11月のうちに一度数字を確認することが大切です。
「今年は利益が出そうだけど税金はいくらくらい?」「設備を買おうと思っているけど今年と来年どちらがいい?」など、気になることがありましたら、お早めにご相談ください。
秋の味覚を楽しみながら、元気に年末を迎える準備をしていきましょう。